受賞者紹介 (第17回受賞当時)
社会福祉法人 あさみどりの会
 ■ プロフィール
社会福祉法人 あさみどりの会
昭和32年、子どもの教育問題に取り組んでいた数人の有志が、心身に障害のある子どもたちと出会い、障害児(者)問題を中心に活動を開始する。
 ■ 略 歴
昭和32年 子どもの教育問題に取り組んでいた数人の有志が、心身に障害のある子どもたちと出会い、障害児(者)問題を中心に活動を開始する。
昭和43年 社団法人あさみどりの会設立、ボランティア療育援助研修会を開始(受講者延べ 4,025人)。
昭和47年 社会福祉法人あさみどりの会設立。同時に障害児通園施設「さわらび園」を開設。翌年、家庭療育援助活動を開始し、在宅障害児の家庭へボランティアを派遣。
昭和52年 「ボランティアセンター」と「療育相談所」を開設。
以後 通所授産施設「わらび福祉園」(昭和57年)、同「レインボーワークス」(平成14年)、グループホーム「わらび第1ホーム」(平成元年。現在までに16か所)、入所更生施設・通所授産施設「べにしだの家」(平成7年)、ヘルパーステーション2か所(平成17年)を開設。
 ■ 主要な活動実績(推薦書より)
数人の有志による障害児(者)問題について活動を始めた頃、障害児(者)のことが全く社会に知られていないことを知り、社会の理解を深めるために、主旨に共感した有志からの寄付金を元に記録映画の作成と上映、講演会やシンポジウムの開催、出版活動等の啓発活動を展開してきた。
活動を進める中、重い障害児(者)を抱え、公的支援を受けられずに困っている多くの人たちを前にして、行政施策の欠陥を補うためにボランティアを養成し、在宅障害児(者)の家庭を訪問して支援する「家庭療育援助活動」を実施。また、「障害幼児の集団療育」をボランティアの支援で実施。
障害児支援の目標は、障害のある人も家族も生涯を通じて幸せになっていただくことであり、乳幼児期から出会う子どもの発達支援と併行して、母親や父親の支援も行っている。
法人の事業所利用者の保護者や職員等の互助機能、ボランティアや地域市民の支援もあり、障害のある人をめぐる信頼関係で繋がっている"ゆるやかな共同体"的支援の輪の中で、障害のある人もない人も"共に良い人生を送れる社会づくり"を目指している。
  保護者と施設が密接に連携し、利用者に力をつけて施設から送り出すことを目的として、入所更生施設「べにしだの家」(18年間に30人中25人を地域へ移行)を運営してきた。
 ■ 今後の活動(推薦書より)
法人の障害児者福祉事業の中心課題は、幼児期から成人期まで一貫した療育と家族(保護者)支援を行い、障害のある人が成人してから生きづらくならないよう予防し、障害のある人が生涯にわたって地域で当たり前の暮らしができるよう、発達支援と環境整備のモデルの確立を目標に取り組んでいくことである。
法人の今後の最大の課題は、創立以来の先達から受け継がれてきた糸賀思想をベースとした「あさみどりの心」つまり「ボランティアの心」を、しっかり役職員集団及び協力者に継承し、パイオニア精神のもとに常に社会に発信し続ける「福祉運動団体」としての姿勢を持ち続けることにある。